墓じまいの仕方・流れ

親戚に相談

最もトラブルが多いのが親戚同士の争いです。
墓じまいをする前に、祭祀継承権の確認をしておきます。
お墓や遺骨のことはこの祭祀継承者が全ての権限を持つことになります。
後々になってトラブルにつながらないよう、きちんと話し合っておきましょう。

お墓の中を確認

誰の遺骨があるのか、数量、大きさ、経過年数、破損・汚損などの状態などを確認しておきます。
骨壺に名前が書いてない場合もありますので、誰の遺骨か判ったらわかるようにしておきましょう。

お寺に連絡

お墓を管理しているお寺は、長い間お墓を守ってきてくれました。
断りもなく墓じまいを進めるのは失礼にあたり、工事などで迷惑をかける可能性があります。
事前にお寺に墓じまいをする意思を伝えておき、スムーズに作業が進められるようにしておきましょう。
離壇を巡ってお寺と檀家がもめることはあまりないと思います。
抵の場合はすんなり受け入れてくれます、万が一何か条件を出されたときは、お墓があったお寺で永代供養をするとか、提示された金額に応じるなど、ある程度の譲歩は必要です。

遺骨の行き先を決める

新しい行き先が決まっていないと、次のステップで必要となる「改葬許可証」を、役所から発行してもらうことができません。
墓じまいをする理由は、管理者がいなくなるというケースが多いので、管理費や維持費がかからないものを選ばなければなりません。
納骨堂などは管理者を選出しなければなりませんし、お墓と同じくらい維持費がかかりますので継承者のいない墓じまいの意味があまりありません。
実際に墓じまいをされた人は遺骨をどうされたか2017年夏の結果を参考にしてください。

遺骨の行き先

1位 公営墓地への改葬合祀—–約38%
2位 散骨—–約35%
3位 菩提寺で永代供養(合祀)—–約23%
4位 納骨堂—–約3%
5位 自宅供養—–約1%

「改葬許可証」の発行

墓じまいの方法のなかでも、唯一の公的な手続きです。
改葬許可証は、遺骨を改葬(新しいお墓に移す)する際に必要となる書類です。
改葬許可証のほかに、墓じまいに必要な書類として、埋葬証明書と受入証明書があります。
埋葬証明書 → 墓じまいをする寺院からいただく
受入証明書 → 新しい遺骨の受け入れ先からいただく

新しいお墓や納骨堂に移す場合は、その管理者から「受入証明書」を発行してもらい、墓地を管轄する市区町村へ出向き「改葬許可申請」の手続きを行います。
その申請書を墓じまいするお寺に提出すると墓じまいの準備が整います。
寺院や新しい遺骨の行き先に相談する際に、証明書の発行をお願いしておきましょう。

散骨や自宅供養の方は「新しいお墓」はありませんので改葬手続申請は必要ありません。
通常はお寺や霊園にその旨を伝えて遺骨を引き取ります。

ただし自治体によって異なる場合が多く、中には「改葬許可証がないと遺骨は渡せない」というお寺や霊園もあります。
その場合は改葬許可申請書の改葬理由欄に「自宅で供養するため」と書いて提出します。
理由欄に「散骨するため」と書くと許可されない自治体が多いですので、散骨される場合でも、「自宅で供養するため」と書いておきましょう。
稀に、どんな理由であっても新しいお墓がない場合は発行できないと断られるケースもありますので、そんなときは、お寺や霊園に事情を話して、遺骨を渡してもらうよう説得するしかありません。

墓を撤去する専門業者を決める

遺骨を取り出す前にお墓を取り壊す「石材店を探す」です。
墓じまいをする際は、お墓の跡地を更地にしなければなりません。
日程や費用を確認するために、きちんと相談しておきましょう。
墓石撤去の費用は平米あたりいくらという見積もり方法をとりますが、墓地が狭くクレーン車が横付けできない、小型の重機が入れないとなると費用も高くなります。
2~3社から見積もりをとると良いでしょう。
一般的な墓じまいの相場は30万以内です。

遺骨のメンテナンス

お墓の中にあった遺骨は湿気を含み溶解していたり、カビが生えていたりしますので、新しい骨壺に入れ替えたりお手入れが必要になります。
合祀の場合は骨壺ごとお寺などに預けるので処理は不要ですが、散骨の場合は遺骨を粉状にする必要があります。
これらのことは専門業者に任せてしまった方が楽です。

墓石を撤去し更地にする

更地にした後は墓地管理者に永代使用権を返納して終了です。


このようにお墓は作るのは簡単ですが、片付けるのはとても大変なのです。
撤去する専門業者を決めるのも、初めから1つに絞らないで、複数見積もりをもらうことが大切です。

スムーズな墓じまいは、事前の手順確認が大切です。
まずはあなたの要望・特徴にあった優良な石材店・業者を全国から厳選して紹介してくれるサービスを利用しましょう。

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