ヒトの網膜の中央に位置する部位は黄斑と呼ばれ、直径はわずか1~2mmです。
網膜の黄斑部は、ものを見るのに最も重要な場所で、
そこに特異的に蓄積されているのが,ルテインとゼアキサンチンになります。
黄斑部の中央にはゼアキサンチンが多く、黄斑部の周辺にはルテインが多くあります。

ルテインとゼアキサンチンは体内で作ることの出来ない黄斑部の色素で、食べ物やサプリメントから摂取することができます。

黄斑部は活性酸素の障害を受けやすく、これが加齢黄斑変性を引き起こします。
ルテインとゼアキサンチンは活性酸素の消去剤として働いて、黄斑部を障害から守る作用が期待できます。

食物やサプリメントから摂取されたルテインやゼアキサンチンは、小腸から吸収され血液を通って黄斑部に集まってきます。
そして黄斑部で黄色い色素の役割を果たし、反対色であるブルーの短波長を吸収遮断する役目を果たします。
ブルーライトの遮光により黄斑部の視細胞である錐体細胞などを守るという仕組みです。

白内障への効果を調べたものとしては、ハーバード大のハンキンソン教授が発表した論文があります。
白内障患者である493人を「ルテインとゼアキサンチン」を摂取するグループと「ベータカロチン」を摂取するグループに分け、8年間経過観察をしました。
すると、「ルテインとゼアキサンチン」を摂取したグループの白内障は50%減少し、「ベータカロチン」を摂取したグループは白内障の減少は見られなかったのです。

また、黄斑変性症への効果を調べたものとしてはハーバード大のセッドン博士が発表した論文があります。
黄斑変性症の患者356名、その他眼科患者520名を対象に食事調査が行われ、「ルテインとゼアキサンチンを多量に摂取」していたグループと、「少量摂取、もしくは摂取していなかったグループ」とでは黄斑変性症の罹患率に43%もの差があったのです。
これは白内障の調査と違い、後追い調査になり信頼度は落ちますが、有効性を示す研究のひとつといえます。

疲れ目や眼精疲労の原因はいろいろありますが、「水晶体と黄斑部がダメージを受けたことに起因」する疲れ目・眼精疲労にはルテインゼアキサンチンが効果を発揮します。

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