不妊症治療にクロミフェン療法というものがあります。
卵胞が十分に発育しないと排卵がスムースに起こりません。
クロミフェン療法は、卵巣を刺激する性腺刺激ホルモンの分泌が十分でない場合に有効な治療法です。
卵巣から卵胞ホルモンがある程度分泌されていることが条件になり、月経周期の5日目から5日間毎日1~3錠を内服すると、約2週間後に排卵が起こります。
クロミッドを服用して排卵する確率は、60~90%くらいです。
クロミッドを服用して排卵が起こったとしても、必ずしも妊娠するわけではなく、妊娠する確率は20%くらいだそうです。
また、不妊の原因が排卵以外にある場合には効果はありません。
一般的にクロミッドは排卵していない人に使われますが、排卵している人でも内服することにより成熟卵が出来やすく約6%妊娠率があがるといわれています。
排卵障害のみの患者さんにクロミッドで排卵を誘発した場合、6か月の累計妊娠率は60~75%に達します。
またクロミッドを長く内服し続けると、卵の成長を促すとともに排卵を抑える働きがあるので、体外受精の際に自然排卵などを抑制するために使用されます。
Klomenやフェートガードはクロミッドのジェネリック商品で、有効成分のクエン酸クロミフェンを含有する排卵誘発剤です。
有効成分のクエン酸クロミフェンは、脳の下垂体に作用することで、性腺刺激ホルモンを分泌させ、卵巣を刺激して排卵を誘発させます。
クロミッドは女性が使う排卵誘発剤ですが、睾丸の能力が低下している男性も睾丸機能の回復に使います。
ノルバデックス(タモキシフェン)とともに服用して迅速に睾丸機能を回復させるために必須の薬ですが、睾丸機能が回復した後も使い続けると逆に睾丸機能が低下しますので、注意して下さい。
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